脱原発と地域エネルギー政策について(一般質問より)

2015年6月23日 02時38分 | カテゴリー: 活動報告

東京電力福島第1原発の事故から4年と4か月がたちました。しかし、事故機からは未だに多量の放射性物質を含む汚染水が放出されており、廃炉への道は困難を極めています。

福島県のホームページによれば、今も県内外で11万3千人余りの方々が避難生活を余儀なくされています。原発事故の被害の大きさは、福島の事故で十二分に明らかになりましたが、国政府は原発をベースロード電源と位置づけ、原発を再稼働しようとしています。未曽有の原発事故から何を学び、また被害の大きさや被災者の人権・心情をどのように考えているのでしょうか。

大飯原発の運転差止訴訟で、福井地方裁判所は、他の科学技術の多くが運転停止操作で被害の拡大が除去されるのとは違う「原子力発電に内在する本質的な危険」を指摘し、「原子炉を運転してはならない」と判決しました。極めて多数の生存に関わる権利と、経済性の問題等を並べて議論すること自体、法的には許されないとしました。この基本的な認識は、高浜原発3・4号機の運転差し止め仮処分の決定にも引き継がれました。
いま全国に48基ある原発は全て停止しています。しかし、原子力規制委員会は平成25年にあらたな規制基準をさだめ、新基準にもとづく審査を開始しました。原発再稼働に向けて、11の電力会社から14原発、21基の審査申請が出ています。

4月の鹿児島地裁の判断を背景に、九州電力は、525日に川内原発1号機を7月下旬に、2号機についても9月に再稼働すると発表しました。
九州電力が川内原発の再稼働を発表したその日、525日には埼玉県南部を震源とした震度5弱の地震が起き、余震への注意が呼びかけられました。5月30日には小笠原諸島西方沖を震源とする震度5強の地震があり、この時は神奈川県の一部でも震度5を記録しています。

また、国内の火山活動が活発さを増していることは、御嶽山の噴火や、現在も続いている箱根山、口永良部島の噴火や16日の浅間山の噴火を見ても明らかです。東日本大震災以降、日本列島が火山の活動期に入ったと考える研究者は少なくありません。火山国で地震国である日本において、安全が保証される原発はありえないと考えます。 

原発の核燃料サイクルにおいては、さまざまな放射性廃棄物、つまり「核のごみ」が各工程で発生します。高レベル放射性廃棄物は最終処分待ちの状態で各原発や核燃料施設、研究施設などで保管されており、原発を運転し続けるかぎり、核のごみは増え続けます。狭い国土の日本において、それらをどのように管理し処分するかは将来にわたる大きな問題です。
 廃炉への道は、原発を開発した以上の技術力と長いスパンが求められます。日本にはそれを完遂するだけの能力はあるのだろうかという疑問から、日本の原子力行政が、その出口部分において無策であったことは明らかです。

脱原発のためには、それに代わる太陽光、風力、地熱、バイオマス、水力などあらゆる再生可能エネルギーの導入を進め、拡大する必要があります。
大和市では、今後リニューアル予定の市内小中学校に10kw/h出力の太陽光パネルを設置し、平成28年11月完成予定の第四地区文化複合施設にも30kw/h出力のパネルを設置しエネルギーの創出を目指します。

地球温暖化の顕在化や世界的な資源・エネルギー需給の逼迫が懸念され、循環型社会への転換や低炭素社会の構築が求められており、従来の下水を排除・処理する一過性のシステムから、資源・エネルギーとして活用・再生する循環型システムも新たに開発されています。下水は大気に比べ冬は暖かく夏は冷たい特質があり、都市に安定的かつ豊富に存在しています。
大和市にフィットした地域エネルギーは現状では、太陽光エネルギーが優位とのことですが、他にも可能性が無いか常に情報にアンテナを張り、地産池消のエネルギーについて調査研究するよう強く要望いたしました。

私の初めての一般質問として脱原発をテーマに大和市議会6月定例会に臨みました。ここでの大木市長の答弁は、脱原発については、原発事故の甚大な被害から、エネルギー源を原発に求めていくことは疑問に思わざるをえないという内容でした。市長も原発の再稼働には反対の立場だと理解しました。また、放射性廃棄物の処理や廃炉の実現に向けて、世界中の専門家による技術開発が必要だという見解も明らかにされました。大木市長の勇気ある発言が全国自治体の首長に波及することを強く願うものです。