社会保障審議会介護保険部会 傍聴報告

2016年8月21日 03時06分 | カテゴリー: 活動報告

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8月19日、東海大学学友館で行われた社会保障審議会介護保険部会を傍聴致しました。

社会保障審議会とは、厚生労働省に設置されている審議会等の一つです。
今回は、「利用者負担」と「費用負担(総報酬割・調整交付金)」が議題となっています。
全25名からなる部会委員の中には神奈川県の黒岩知事も名を連ね、委員の経歴も多分野にわたっています。

第61回目となる審議会ですが、3時間に及ぶ審議の中でどのような議論が交わされるのか、ご利用者と介護するご家族や保険者の主張、国の財政も厳しい中で次の改正も迫っており、2000年から施行された介護保険制度が今や16年がたち、サービス利用者が制度創設時の3倍を超える500万人達し、その理念を全うできるのか興味深く拝聴しました。

まず、事務局である厚生労働省の説明から始まり、進行を務める部会長(遠藤久雄:学習院大学経済学部教授)が各部会委員の発言を促し総括する流れとなっています。

利用者負担については、現場の声として利用者、保険者とも負担が大きく国費の確約、拡大の検討を求める声があり消費税の先送りによる影響は大きいと感じました。

先の改正で2割負担となる対象者は、第1号保険者全体の20%に該当するものとして合計所得金額160万円(年金収入のみの場合280万円)以上と設定したが直近のデータ(2016年2月サービス分)で、在宅サービス利用者9.7%、特養入所者4.1%、老健入所者6.2%となっており昨年8月の施行後において、顕著な差は見られないとの説明でした。

しかし、今回補足給付の見直し対象とされた単身1000万円超、夫婦世帯2000万円超とする預貯金の申告についても個人情報であり各自治体も説明に苦慮し、家族からの苦情も多く以前のものに戻して欲しいとの切実な声がありました。
高額利用者負担の問題や補足給付、預貯金や不動産の個人情報は、きちんとした討議の上で改善が必要と思います。
サービスから外された方々の重度化も気になるところで、それらの検証やデータも示されないまま、次の要介護1,2の方の生活支援サービスの廃止、福祉用具や自宅改修費用の自己負担へ向かうのは、自宅である市営住宅やアパートに手すりを付けたり、トイレを和式から洋式に改修した際、退去時には現状復帰が求められ、その費用も負担しなければならないなどの事実を知っているのでしょうか。
生活支援サービスを受けられることで自宅でも単身で生活できた方が、家族に頼らざるを得なくなり結果として介護離職が増えることに繋がりはしないか。
これでは、保険制度の意味は失われてしまうと神奈川ネットでは、これまで署名活動に取り組んできました。
福祉の社会化の後退が進まぬよう、お寄せいただいた声を届けていきます。