中学夜間学級に見る学びのセーフティーネット

2017年4月16日 03時09分 | カテゴリー: 活動報告

 

 

 

 

4月15日、神奈川・横浜の夜間中学を考える会主催の「神奈川における外国につながる人の学習権と夜間中学」の講演会に参加しました。
神奈川・横浜の夜間中学を考える会は、民間団体として外国につながる子どもたち等の教育の環境を整えるため、県下に夜間中学を広げる活動をされています。

中学夜間学級とは、公立中学校に設置された夜間学級で、2016年度は8都道府県、25市区に31校で設置され、神奈川県は設置していませんが、政令市では横浜市と川崎市に各1校ずつ設置されています。
また、厚木市に「あつぎえんぴつの会」、横浜市に「つるみえんぴつの会」という自主夜間中学も民間で運営されています。
夜間中学と言えば、戦争や貧困により教育の機会が与えられなかった方が通うイメージがありますが、定住在留資格等で日本に移住した外国籍世帯の子どもたちの識字教室としての日本語学習の場として、また高校進学のための資格習得として期待されています。

日本の子どもの貧困問題は大きく、厚労相は貧困世帯にいる17歳以下の子どもは16.3%と報告しています。しかし、外国籍市民の生活困窮状態は、それよりも高いと推定されており、日本語の習得度により雇用形態が決まり、社会保障が得られないなど外国人労働者の階層の固定化の進行、日本人との格差が広がることが懸念されます。また、このような家庭では子どもの教育に専念する余裕がなく、子どもたちは日本語を学ぶチャンスを得られずステップアップもできません。
神奈川県の未就学者数(未就学か小学校中退者)は、2010年の国勢調査では5,116人とされ、大和市も123人との結果が出ています。

大和市は大和定住促進センターがあったことから、現在も約70カ国にルーツを持つ約5,600人の外国籍の方が暮らしています。日本語教室の会場の確保も難しいことから日本語習得の機会をもっと増やすために夜間中学を望む声があります。中学夜間学級は、外国につながる子どもたちへの進学や就労支援を担う就学や修学の場として期待されています。

昨年閣議決定された「教育機会確保法」では、すべての地方公共団体に夜間中学の設置を含む就学機会の提供その他の必要な措置を講ずることが義務づけられ、東京、大阪、神奈川など8都府県にわずか31校しかない現状では需要に追いつかないと、夜間中学の設置や自主夜間中学の支援などを行い、希望する人に就学の機会を提供するよう自治体に求めています。

不登校支援にも期待が集まり、国籍や年齢にとらわれず誰もが教育の機会を得られる学びのセーフティーネットとしての設置が望まれます。