地域に根付き、地域力に支えられた「さんぽ」の保育

2017年12月20日 01時35分 | カテゴリー: 活動報告

神奈川ネットワーク運動では、様々な政策プロジェクトを展開しています。その中のひとつ子ども・子育て支援プロジェクトでの事業所視察についてご報告します。 

NPO法人のはらネットワークが運営する「子育て子育ち支援センター さんぽ」は、街が誕生してまだ20年という新しい街、都筑区にあります。
2002年の設立当時、住人の平均年齢が35.5歳と横浜市で最も若く、若い世代の転入率が高く核家族が多い特徴がありました。それは、子育てに不安があっても祖父母のサポートが受けられない人が多く、子育てを楽しむどころが重荷に感じてしまう現状がありました。

地域で子育てを支えてもらった世代のメンバーたちが、今度は自分たちが社会貢献として子育て世代を応援しようと、のはらネットワークの前身の保育事業「保育室めーぷる」を立ち上げました。
当初3年間は補助金を受けずに地域のニーズが高い一時保育を1時間1,000円スタッフ10名で運営しました。
地域には、きちんと育てなければと窮屈な子育てをしていたり、障がい児の親はなかなか他の親子と一緒の場に来れないなど、様々な心の支えが必要な人がいて一時保育の必要性を強く感じたそうです。 

さんぽのある「えだきん商店街」は、若い世代が多い集合住宅が建つ住宅地の一角にあります。
今や保育園は迷惑施設のひとつのようになってしまいましたが、夏場は商店街の店先で地域の子どもたちと一緒にプール遊びをしたりと、地域のサポートに支えられた恵まれた環境にあると感じました。
一時保育の絶対的必要性をモットーとし、登録は午前午後各1組の受付で1時間以上もかけ信頼関係をつくるために丁寧な聞き取りをしています。
母親の産後うつなど困難を抱えた親子に出会うことが多く、どこかで支援に繋がるよう自治体にはケース会議を開いて欲しいと代表 山田 由美子さんはおっしゃいます。

まだまだ自然がたくさんある都筑区で子どもにも親にも寄り添う保育を提供するさんぽは、利用者から子育てが終わったらさんぽで働きたいと言われるそうです。保育士に関しては次の世代が育っているといううらやましいお話も、この環境ならと納得しました。
それでも、保育現場の現状は助成金は上げどまりなのに最低賃金は上がるというジレンマを抱えています。 

大和市(人口235千人)の場合は、保護者が仕事や病気などにより家庭での保育ができない場合となっており、保護者のレスパイトでの利用は認めていません。一時預かりは必要な福祉です。横浜市のようにどんな要件でも預けることができるよう保育の社会化へのシフトが求められています。

保育の質の担保と多様な保育が地域に根付くよう、制度を実態に則したものにする必要があります。