9月議会より~成年後見制度の活用にむけて~

2018年9月29日 02時41分 | カテゴリー: 活動報告

現在、認知症患者は全国で約462万人と言われており、年々増加の一途を辿っています。特に、高齢独居の方々や知的障害により判断能力が十分でない人たちが様々な不利益を被らないよう、その人らしい、安心・安全な生活を社会全体で支える仕組みづくりが求められています。

大和市における一人世帯高齢者は、本年度4月実績で、男性4,652人、女性8,752人、認知症高齢者は男性1,055人、女性1,791人となり毎年増加傾向にあります。

認知症になると、もともと当たり前のようにできていたことができなくなってきます。自立した生活が困難になり、介護してくれる家族に大きな負担をかけるかもしれません。中でも問題になりやすいのがお金の管理で、預貯金や不動産など所有している財産を把握できない、自分の生活に必要な金銭の管理ができない、そして、詐欺などの被害にあう危険性が高まります。

今後高齢独居が増え、頼れる家族がいないといった場合には、後見人(成年後見人)と呼ばれる代理人を立てることが有力な選択肢の一つになります。

成年後見制度は、認知症、知的障がい、精神障がいなどの理由により、日常生活で必要な判断能力が不十分となった方々を保護し、社会全体で支援する制度ですが、いま一つ普及が進んでいるとはいえません。また、今後増えていく高齢者を支えられるだけの後見人の育成も多くの自治体の課題となっています。

成年後見制度がスタートした当初は、後見人に本人の配偶者、子、兄弟姉妹などの親族が選ばれるケースが全体の91%でしたが、 最近では、弁護士、司法書士、社会福祉士などの専門職である「第三者」が選ばれることが増えてきました。

ただし後見人に専門職を選任すると毎月最低でも2~3万円の報酬を支払わなくてはなりません。また、財産管理や身上監護に係る法律行為を得意とする専門職後見人は、日常的な見守りをしたり、密度の濃い訪問をこなせる状況にありません。そんな中で、新たな担い手の登場が求められています。

社会貢献に意欲を持つ市民が、市民の目線から、判断能力の不十分 な高齢者障がい者の権利を擁護するという立場で後見活動を行うことは、本人が”住み慣れた地域で継続して安心して暮らす”ことにつながります。

本市においては、市民後見人の養成講座が始まったばかりですが、市民後見人は、市民の新たな社会貢献の場として、地域における支えあいの観点から、親身のケア、成年後見制度の新たな権利擁護の担い手として活躍を期待されるものです。制度の活用の促進と併せ丁寧な養成が望まれます。