多様化、複合化する困難を抱える人々に支援は届いているか?~断らない相談とは~

今年で6回目を迎える「生活困窮者自立支援全国研究交流大会」に参加してきました。

今回のテーマは、「困難の折り重なりに生きる人々に支援は届いているか?(人の尊厳に根ざす)生活困窮者自立支援の価値(意義・意味)を問う」でした。

2015(平成27)年4月から、生活困窮者に対する支援制度(生活困窮者自立支援制度)が開始され、4年が経過しました。さまざまな困難の中で生活に困窮している方が生活保護に陥る前のセーフティネットとして期待されました。縦割りの日本社会には不得手とされる、包括的な支援を行うことで横ぐしを刺し、庁内連携でどこに相談してもワンストップで支援につながるはずでした。

今年3月の内閣府の調査では、40歳から64歳までのひきこもりが61万人を超え、その半数近くが7年以上ひきこもっているという推計を発表しました。現役世代のひきこもりの数は115万人以上に達することも明らかになっています。つまり、どこにも相談することなく困窮していく世代と世帯が制度のはざまから漏れている現実があります。

国は、これまでの任意事業では広がらないという課題解決に向け、生活困窮者自立支援法の一部改正を行い、自立支援事業等の利用推奨の努力義務を創設しました。これは、自治体にとって、生活に困窮する方に対する重層的なセーフティネットをつくるよう義務付けるものです。断らない相談で、横のつながりが生まれ、複合的な困難が見えやすくなり、支援に活きてくるよう提案していきます。