FITからの自立化~使う電力も、売る電力も市民が選べる時代に~

FITとは、固定価格買取制度のことで、太陽光や風力などの再生可能エネルギーで発電された電気を国が定めた価格で一定期間電力会社が買い取るように義務づけたものです。

日本は、世界でも有数のエネルギー消費国でありながら、エネルギー資源がかなり少ない国であり、主なエネルギー源を海外からの化石燃料に頼っています。これらのエネルギー資源は、温室効果ガスを排出することは皆さんもご存じと思います。

FIT制度は、環境負荷の少ない太陽光発電、水力発電、風力発電、地熱発電、バイオマス発電等の再生可能エネルギーを次世代のエネルギーとして促進するために制度化されました。経済産業省は、2030年のエネルギーミックス(電源構成)の再生可能エネルギー比率を22~24%に引き上げるという目標を掲げています。

FITが始まってからちょうど10年が経過した2019年11月以降から、FIT(固定価格買取制度)を卒業するので、これを「卒FIT」と言うようです。

2019年に56万件の固定買取期間が満了したと言われ、2020年は約20万件が対象となります。卒FIT電力には、新規の買取り事業者も多数参入し、その事業形態も様々です。市民が発電する電力は、これまで東電が独占して買い取りをしてきましたが市民が使う電力に加え、家庭で発電した電力も市場に出てくることになります。

12月議会では、これらの卒FIT電力の問題点と可能性について質問と提案をしました。

問題点としては、住宅用太陽光発電の設置者は、電気の供給者であると同時に、一般の消費者でもあります。市民が買取期間満了後にどのような選択肢や対応があるのか、たくさんの情報を集めることは難しいため行政が情報をわかりやすく提供する必要があります。また、買取期間の満了後、自動継続となっていない場合は、自ら売電先を選択して契約しなければなりません。うっかり、そのままにしておくと買取者不在となり、余剰電力は一般送配電事業者(東電)が無償で引き受けることになります。

市民が発電する電力が市場に出ることは、エネルギーの地産地消を進めるチャンスとなります。また、余剰分を売電せずに自家消費すれば災害時にも独立したエネルギー源となります。

売電先を再生可能エネルギーにこだわる事業者にしたり、行政の蓄電池購入補助制度を利用し、自家消費を選択することで原発や化石燃料に頼らない持続可能な社会に一歩近づくのではないでしょうか。