食で支えるセーフティーネットの充実を

日本では、2008年のリーマンショック以来、国民の家計に与える影響がより深刻化し「子どもの貧困」がクローズアップされました。2013年 6 月には、子どもの貧困対策を総合的に推進する「子どもの貧困対策の推進に関する法律」を制定しましたが、その1年後の厚労省の調査では、「相対的貧困」状態にある子どもの割合は6人に一人と、過去最悪の値となってしまいます。 2016年には、貧困家庭の子どもは全国に320万人ともいわれ、子どもたちが陥っている貧困を見かねた人たちによる自主的な活動として、「子ども食堂」が地域に広がってきました。

3月議会では、コロナ禍にあって様々な工夫をしながら取り組む市内の子ども食堂運営団体の現状を聞き取りし、新しい生活様式に添った運営と支援策、潜在化する困難を抱えた子どもたちの支援について質問しました。

昨年、緊急事態宣言により市内の小中学校の一斉臨時休業で、子どもたちは約3か月間にわたり、給食を食べられない日が続きました。その間、市の助成を受けている4団体5ヶ所の子ども食堂運営事業者は、2か所が通常通りの営業を行い、1月現在、4団体5ヶ所の子ども食堂で延べ60回、931人の参加があったとのことです。しかし、食堂を開かなければ助成はされず、気になる子ども達の安否確認として行う弁当の配食やフードパントリ―は事業者の持ち出しです。

これは、大和市の子ども食堂の位置づけが子どもの孤食支援と、居場所づくりと捉えられているためです。

コロナ禍、多くの子ども食堂が全員で食事をとるスタイルから食材や弁当の配布に切り替えています。子どもの貧困対策や気になる親子の見守り、安否確認など社会的なセーフティーネットとして、新しい生活様式に沿った柔軟な運用を検討するよう要望しました。

市民からの善意の食品等の寄附については、実務的な対応として、近くの子ども食堂運営団体につなげるほか、社協のフードバンクにも子ども食堂の情報を提供するなど連携を進めるとの答弁でした。食を通して社会を強くする、セーフティーネットが進みます。

2021年4月からは、虐待が大きな社会問題となっている中、見守り体制の充実や要保護児童対策として「こども宅食やまと」事業が始まります。

子ども食堂運営団体に協力を依頼しているチェックリストからの情報も共有し、行政、福祉や教育、医療など広く連携した支援を強くしていくよう要望しました。

食は入り口でしかありませんが、食を通して多くの善意が地域で子どもたちを見守るセーフティーネットとなるよう、これからも提案を続けます。