水環境について考える

大和市には、全長21.3kmの引地川の源流があります。上草柳246号バイパスの下に「泉の森」の中に水源地があり、かつては上水道として利用されていました。今は、柵に囲まれ中に入れないようになっていますが、柵の中は県が管理しています。

私が活動拠点のひとつとしている「柳とあそぼう引地川実行委員会」は、1990年に始まった引地川のゴミを拾い、川に親しむ活動を通じて自然の流れを取り戻すために、コンクリート護岸を剥がして自然護岸にすることを大和市に要望しました。要望は実現し、引地川は都市河川の自然護岸第1号となりました。

川くだりを始めて15年たった2004年にハグロトンボが大復活し、これをきっかけに、引地川のハグロトンボ調査が始まり、トンボ全般の調査も行われるようになりました。

実は、上下水道が整備されるまで引地川には生活排水が垂れ流され、合成洗剤の泡が立ち上っていました。水環境の改善で、引地川は再び多くの命を育む川へと変わりましたが、現在、あらたな課題も見えてきています。

それは、引地川の数か所で確認された高濃度の有機フッ素化合物と界面活性剤の存在を疑わせる水質の変化です。近年、川に入ると消えない泡状の物が複数の地点で確認され、より専門的な水質調査の必要性を感じていました。

今回、藤沢市で活動される「藤沢市せっけん推進協議会」(以下せっけん推進協)の方々と意見交換をする機会をいただき水質調査の手法について伺うことができました。せっけん推進協では、40年以上にわたり環境や、人体を含む生物への影響からせっけん使用を推奨する活動を展開していて、私たちが伺った日も藤沢市役所ロビーの一角で界面活性剤による環境負荷の啓発や石けんの優位性をアピールする資料展示が行われていました。資料の中には、引地川水系での界面活性剤の存在を示すものがあり、自分たちも身近なエリアで水質調査を行うべきと確信しました。引地川源流の湧水は、シラス漁で有名な河口の鵠沼海岸までつながっています。水質汚染は、巡り巡って私たちの身体に取り込まれます。有機フッ素化合物や、マイクロプラスチック問題など、課題は山積していますが、せっけん推進協とのご縁を大切に「100年後の水を守る」活動で連携していきたいと強く思いました。

水の大切さを学ぶだけでなく、「自分自身が、水に対してどのように行動ができるのか」という自発的なアクションも提案していきます。