HPVワクチンに関する意識調査~中間報告~

神奈川ネットワーク運動では、2022年4月より接種対象者に対する子宮頸がんワクチン(以下HPVワクチン)の個別接種勧奨を順次実施することとなったタイミングで「HPVワクチンに関する意識調査」を実施してきました。

子宮頸がんを予防するHPVワクチンの定期接種については、国の方針により接種後の副反応の発生頻度等がより明らかになるまでの間として、2013年から定期接種の積極的勧奨を差し控えてきました。神奈川ネットワーク運動は、HPVワクチン接種に関しては慎重であるべきとのスタンスです。予防としての有効性とギラン・バレー症候群などの重い副反応の情報を正しく理解した上での判断が求められます。

2021年6月末現在、HPVワクチンの接種による副反応として、厚生労働省に3,353例の事例が報告されています。このうち、重篤な副反応事例は763例となっています。(出典:第71回厚生労働省厚生科学審議会副反応検討部会資料)

また、副反応への救済や治療法がエビデンスをもとに確立されているかというと、現在も、被害者救済を求めた裁判が継続しており進んでいるとは言えません。

一方で、予防と早期発見を重視した検査は、自己採取による独自の検査方法がこの数年で進化しています。例えば、アメリカでは、特殊な生理用ナプキンで採取した月経血を用いて高リスクのヒトパピローマウイルス(HPV)を検出する新たな手法を開発したと報告があります。若い女性が、検査とはいえ産婦人科を受診するのはとてもハードルが高いことです。

今回の意識調査で、子宮頸がんワクチンがHPV感染症のワクチンという知識を約8割の方が持っていることや、やはり9割近くの方が有効性とリスクの理解があることが分かりました。皆さん、とても良く調べていると感じました。

それだけに、行政や医師、メディアの情報提供が不十分だと感じているようです。皆さんが欲している情報は・副反応の症状(23%)・安全性(22%)・副反応が出た時の対応(21%)・有効性(16%)・副反応の症状が出る時期(15%)がほぼ同率となっており、有効性への確証や万が一副反応が出た場合の対応などでした。安心材料を求めている市民に対して、行政や医師、メディアは公平な情報を提供する責任があります。

積極的勧奨が再開されていますが、ワクチン接種は本人や保護者の同意なく実施されることはもちろんありません。信頼できる情報源から情報を得て、メリットとリスクを十分考慮し判断して欲しいと思います。

データは、2022年6月時点で回答数 121件 現在161件の回答数を確認しています。